Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

ロシア姑のセンス

子供は必ずしも、母親の趣味通りになるものではない、服装ひとつにしても。
幼い頃はフリフリのケーキみたいなレオタードを着せられていた生徒が、現在レディ・ガガに憧れエレキギターを弾くようになったり。
私も服に関しては母の趣味路線から大幅にズレた。
そろそろ妊娠7ヶ月、小学生とか中学の頃から着ている服はもちろん、日本帰国したときにまとめ買いしている服たちも入らなくなり、毎日パジャマやフリースで過ごしていたら姑から

「おしゃれしなさい、あなたもあなたの母親も根暗な服しか着ないのはなぜ、日本でテレビつけたらキャスターは派手で美しかったわ」と言われて非常にカチンと来た。
「どこの店から朝帰りで出てきたか分からないような人らの格好をお手本とした事はない」と答える。

早朝から巻髪に派手な格好してる日本のキャスターと比べられたくない。ロシアのキャスターはスーツでパリっとしていていいよなー、テレビでは真面目なのが見たいよね、と思ってる私の感想をこれまた潰しにかかる姑。

根暗で悪かったな!派手なら美だと思っているロシア人に、コムサやベネトン、23区の良さ、しまむらやユニクロの奥ゆかしさ、素晴らしさは伝わらない。姑にとっては、緑や赤の原色にヒョウ柄縞柄、薔薇柄、よくわからん柄が美らしい。料理だってそう、日本の薄味、繊細な盛付けは理解されない。野生的な盛付けに豪快な味付けが好まれる。

姑にもらった服を着て、自撮り写真を母親に送信。
「ロシア女だー!似合ってるよ!」と返ってきた。これ以上の皮肉った褒め言葉はないと思う笑
年齢が服を選ぶというのはあると思う、
私の祖母は昔、美人だったから80近い今でも華やかな顔立ちをしている。この服、祖母には似合うと思うけど、50代の母親にもまだ早い気がする、20代の私には、んー。。(とか思いながら他に無いから着た)

いい年してchampagneとか横文字デザインの服を着ているほうが分からないけどな。パジャマとしてならいいの、そうでなくおしゃれ着として!姑には「文字入り服はヨーロッパの流行りよ!そんなことも知らないの」と言われる。ヨーロッパの若者は、何でも着こなせる気がするけど、ロシア人には似合わない。

そんな姑だけど仲は割と良いのです。
もうすぐ春で、というか春なのか?外は吹雪だが。お祝い事が多い時期なので、義父が同僚と職場で毎日飲んだくれていて、姑は彼らのアッシー君と化している。
「飲んで気分が良いから迎えに来い。そして同僚を各家に送っていってやれ。そのあとは俺様を寝かしつけろ」とから命令される姑を思うと気の毒で可哀想で仕方がない。
そう思うのは私だけで、夫もその兄もそう思わないみたいだから、姑も私を頼って家まで来る。
姑は私の前にだけは強気で、あれだめそれだめこれにしろ、など命令口調で話せるのだが
夫と息子二人には何も言えない実は乙女。
この3人の男らより断然稼いでいる彼女なのに、言えないのは性格なのか。母性本能が強すぎるのか何なのか。愛らしいと思っておく。

これからも長い付き合いだ、明日は女性の日なのでケーキと花束プレゼントする予定です。