Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

物理学者になりたかったミーシャ(適当)

このイケメンと、シベリアで、ピン留めの取り合いで喧嘩したことがあります。
果たしてこれはステータスになるのだろうか。

K ♪ K バレエ
3年間デュエット(男女が組んで踊ること)で一緒にパートナーを組んだ、
同級生だったミーシャです。

去年の11月にICC早稲田で講演させていただいたときに、彼とのエピソードを話したら
一部で、ある意味有名人になってしまいました。

実は最近、日本人の友達に「彼はイケメンだね!」と言われて
彼がイケメンであることに気が付いた。
いつも喧嘩していたのでイケメンだと思ったことが無かった。

彼は何もできなかった。振付覚えられないし、音は聞けないし、
パンシェで一緒に落ちてくるし、ピルエットで支えられないし、
アラベスクから上に持ち上げられないし。
だからお蕎麦屋さんのポーズなんて論外だった。

そうなので女の子達から邪魔者扱いされて、先生に怒鳴られて、
かわいそうなミーシャは稽古場の隅でまるくなってしゃがんでいました(´・ω・`)
漫画みたいだけれど、実話です。

今だからかわいそうだと思えるけど、私は当時かなり腹立っていた(笑)
私と彼が一ヵ月半以上に渡って、授業で一緒に踊ってはいたけれども、
一切口をきかなくなった時期を知っている人もいますね(笑)

ミーシャはクラスの中で一番細くて、要領が悪くて、
パーシャ・ドーブルイ(アントンの恋人w)の次に力が無かった。

私はアニシモフ先生に「君は小さいし!動くから!便利なんだー!」と言われ、
彼のパートナーにされてしまった。
決して私が彼とパートナーを組みたかったわけではない。

他の授業でもいつも一緒だったので未だに仲が良く、昨日もメールしていました。
内容は、誰に見られても何も恥ずかしくないので公開します。

「僕は物理学者になりたかったんだ!ああ何故僕はバレエにいってしまったんだ、
それはきっと神がそうさせたんだ、ようし僕は神を信じないぞ、カノンは神を信じるか?」

あーあ、どうにかして...


卒業式の後、離れ離れになるとき、二人で寂しくて泣いた仲です。


バレエ団に就職してから、偶然同じ海外客演でシベリアに一緒に行った走る人
K ♪ K バレエ
ピン留めを忘れたミーシャは監督に、
「僕ピン留め忘れたからカノンの使ってもいいよね?カノンになら怒られてもいいや。」
と言って私の鞄から勝手にピン留めと、チョコパイ1個持って
へろへろと去って行ったらしい。

終演後、アカデミー時代の恨みも引き出して、ピン留めを発端に本気の喧嘩になったけど、
監督や団員達がとても微笑ましく私たちを見ているので、仲直りした。

あまりにもキレた私はシベリアから、わざわざ日本にいる母親に電話をして
「ミーシャが私のピン留め全部持っていった!!本気でムカツク!!」
と話したらしく(私は記憶に無い)、とても呆れられた。


ゆるゆるした、いい思い出:*:・( ̄∀ ̄)・:*: