Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

ロシア男がいいと思う理由

妊娠してバレエもせず、一般ロシア人と同じ状況に身を置くと、病院や役場を介してロシアの実態が垣間見えた。

今までも入院や書類関係で知っていたはずなのだが、バレエのためだと思えば忘れられたし、目を瞑れた。

 

超絶暇人な今、こんなにロシアに対して嫌気しかないのに、それでも私は基本、ロシア人のことは嫌いになっていない。

 

私が思う、ロシア男のいいところ。

・既婚ロシア男は基本、お楽しみ会やパーティーには友人に誘われようが、一人では行かない。

・同僚との飲みも全員は参加しない。義父の会社ではほぼ毎日、職場で朝から飲んでるみたいだが

その為、17時には家に帰ってくる。(良いとは言わない!)

・友人の結婚式にさえも、妻が行けない時は行かない人が多い。

どうしても行きたいときは、妻に確認を取る。

「サーシャの誕生日会なんだ、もう3年も会ってないし、行きたいんだけどいい?」

・トイレでもなんでも壊れたら自分で直せるし作る。

・一品だけの食事や一週間同じスープで育ってきているので、特に文句を言わずに食べる。(金持ち層は知らない)

・日本みたいな3種類以上のおかず入りお弁当なんて作った日には、夫の会社の人からも褒められる。

・世界の様々な料理を知らないから、ちょっと手を掛ければすごく喜ぶ。

・重いものを持ってくれる。エスコートができる。

 

ロシア女が強く派手で、アイテムにしろ感情にしろ欲求の塊なので、ロシア男は優しいんだと思っている。

そしてロシア男はそれを苦痛と思っていないのか、それを当然と受け入れているのか、男女お互いそれで心地良い。

上記に当てはまらないロシア男は、離婚を繰り返しているか夫婦不仲なのではないだろうか。

 

ロシアから一歩も出たことが無く、私と結婚して日本旅行するまでは旅券も無く、もちろんロシア語しか知らない夫。

そんな夫の友人たちもそんな感じ。飛行機乗ったこと無いどころか、特に何にも興味も無い人々。

だから私にとっては「果てしなく退屈な人々」だし、知的好奇心を擽られる会話は皆無だし、共通の話題も無いのだけれど、

ああー、やっぱりロシア男っていいなーと思わされるところが度々ある。
 

日本女の私、夫の言動に感激することが度々ある。

こんな些細なことでロシア男は優しい、すばらしいと思ってしまうのは私が日本女で、

産後直後の妻までを家に一人残し、仕事だからと屁理屈並べて一人愉しく同僚という名の飲み仲間と酒飲みに行く日本男を知っているからなのだろう。ロシア女からしたら当然のことでしかない。

日本企業に勤めていた頃、私も会社飲み会というのに参加したことがあるから知っているけど、

断ることは可能だし、家族が待っているからと断る人は居たし、そういう人はすらりと紳士的で仕事のできる人だった。

家庭大事にする人は仕事もできるよね。

 

日本女なので、私のために昔からの友人との付き合いを断っている夫を逆に心配してしまう。

こないだも、私が知らないところで親友からの誘いを断っていた。

「正式に結婚したから、森でバーベキューパーティーするんだけど、来ない?」という誘いに対して夫は

「僕たちいま臨月だから行けないんだ」

 

「行けないんだ、ごめんね」と謝らなかった夫にさらに感動。仮に、「ごめんね」とその友人に対して謝られていたら、

「妻が臨月のせいで僕は君の誘いを受けられないんだ、ごめんね」と誰でも解釈するよね。謝らない優しさもある。

 

それを偶然知った今朝、私は夫に「行って来なよ!」

夫「君を一人家に残して、僕だけ楽しいイベントなんて行けないし、君がかわいそうじゃん」

なんて優しいんだろう、我がニート(フリーランス)夫。

恩着せがましく、「君のために断ったんだよ」(俺お前想いだろ、ヤサシイだろ)と言ってくる事も当然ながら無い。

 

夫だけじゃない、その友人もそうだし、私の同僚やその友人もそうだ。

 

結婚式に来てくれた夫の友人たち

 

の、妻たち+私の妹

 

ロシアは、女は女として、男は男として生きやすい国だと思うよ。

ジェンダーのはっきりした国だ。

 

私は特にバレエの人間だからゲイの友人がロシアにも多いけれど、

まだまだ社会では冷たい視線を向けられている。

個人的には、ゲイ友は的確なファッションアドバイスや相談に乗ってくれる、且つ、エスコートは完璧。

一緒に居て楽しめるし、好き。