Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

私は姑に嫁いだ

私がバレエ団に戻りたいことを知った姑が、育児休暇を取ってくれることになった。

育児休暇中の私と、労働中の姑で交換。

姑は夫と違って、私がバレエやることに理解があって本気で応援してくれている。

だから公演中も、姑に連れて来られて客席で寝てる夫をよそに最後まで見守ってくれてるのは姑。(1001夜とかカルメン、軽快な作品のときは夫も見てるらしい)

私は姑を一目見たとき、この人と離れたくない!と思って、夫のプロポーズ(というかつぶやき)に乗った。初めて夫と出会った時の服装も言葉も覚えてないが、姑のことは昨日のことのように覚えている。赤いワンピースの彼女は、私を見てすぐ、家に案内してくれてお風呂と食事の準備してくれて、帰り際に果物やパンを持たせてくれた。

 

もう、感謝しかない!

姑は第一会計士で、今はこの街の交通管理局で働いている。

これから、給料が数倍上がるモスクワの大手ジュエリー店で働く予定だったが、上司がゲイだとわかり、蹴って別の仕事を探していたところだった。

それなのに私のために数ヶ月、乳母が見つかるまで育休を取ってくれることになったのだ。モスクワでの仕事はしばしお預け。

本当に、本当にありがたい。

遠くの親戚より近くの他人 と言うけれど、姑は他人ではなくて家族というか母親だが、

日本にいる家族より、血の繋がってない姑が頼りになるのはそのとおり。ロシア語でも同じようなことわざがあるね。

 

 

 

愛する姑は54歳。くまエフが年金受給者年齢引き上げをしたことによって、年金までの労働期間が1.5年延長されてしまった、「一番悔しい年齢」の彼女。

学生時代の友人たちは、みんな年金政策に引っかからずに済んだのに、半年若かった姑だけ、引っかかってしまった。よく電話で幼馴染たちに、からかわれている、笑

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妊娠出産で、こんなにロシアが嫌になったのに、(昨日も娘の予防接種で、子供病院からもらった座薬の期限が切れていた)そんな私を助けてくれるロシア人たちがいる。

姑だけでなく、私がド貧乏生活をしていることを察したボリショイの恩師、イリーナスイロワ先生が2ヶ月生活できるだけのお金をくれた。どう感謝すればいいんだろう。

「あなたは私にとってはずっとかわいい教え子よ」と言われて号泣

あーーーホルモンバランスの乱れかな、今書いてても涙がw

 

 

ところで、上司がゲイだとわかったら発狂した姑。なぜそこまでゲイがいやなのか。

ロシア人は宗教に関係なく、基本ゲイを軽蔑している。人間の本質に背く行為であるからだと言っている。

しかしロシアでもバレエ界にはゲイがいる。一人もゲイのいないバレエ団で働いたことないし、ボリショイのクラスメイトにもゲイがいたし、だから私はゲイのいないバレエが考えられないし、私はおちゃめなオープンゲイが好きだ。バレエうまいし。

 

夫に言わせれば「普通の人はバレエしない、君だってわかってるだろ、ロシアにいる全てのゲイがバレエに行くんだよきっと、だから僕は普通に今まで生活してきて、君と出会うまでゲイのことなんてヨーロッパのニュースでしか聞いたことなかった。ヨーロッパが悪いんだ。君と出会ってバレエのことが生活に入ってきたら、ゲイもついてきたんだ」らしい。

言っていることはよくわかる。特に、普通の人はバレエしない、のくだり。

しかし、夫とヨーロッパ旅行はしたくない。

  

さて、とりあえずは復帰に向けて 書類集めからはじまる。

(たとえば姑にとって夫は自分の子であり、だから孫も息子の子であり私も息子の妻であることを証明するための書類や、私は仕事復帰することで子供手当てを国からもらっていない証明書)

  

そういえばエストニアはこういう書類関係が全部電子でできるそうな。

エストニアに移住したい、夢の夢。 夢の夢は、頭の片隅にある情報が口から字数埋めのために出るでまかせだと考える。

たぶん、ダーチャを買って好きなように家を建てて、お風呂は日本様式にして、にんじん栽培をしたいのが本当。

 

  

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