Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

なぜ夫は働かないのか

夫実家に泊まってきた。
コンピューターゲームから離れられない義父と夫に娘を預けて、姑と私は夫の愚痴大会!
これが本当に楽しい、癒やしの時間!
どうして、私と友達でいてくれる女たちの夫は、みんな似たりよったりなの。

自称フリーランスなのに、仕事探さないで徹夜でコンピューターゲームしてる夫のマウスを金槌で壊してやったら、喧嘩になった。喧嘩のときだけ、夫が日本語話せればいいのにと思う。日本語なら、私が勝つ確率がグっと上がるだろうに。

「どうして君の旦那さんは働かないの?」と人に聞かれ、私がこの家の旦那であり御主人様だ、女だから奥さん、というのは違うだろ。そもそも奥さんってなんだよ。奥ってなんだよ男女差別もいいとこだ。
と色々突っ込みたくなったことはさて置き、考えてみた。

〜〜〜なぜ夫は働かなくても平気なのか〜〜〜

私なら、例え高熱が出ても仕事を休むと心が痛いから出てしまう。熱があることを隠して仕事を無事に終えようと必死になる。これは日本人だからなのか、貧乏性なのか。
夫なら喜んで仕事を正式に、何日も休む。
アメリカ男と結婚した親友が
「夫たちは純粋なのだ」と言ってきて、夫は社会に出てお金を稼ぐことよりも、今を生きているのだと気がついた。そうか夫はまだ、というかいつまでも、田んぼで泥んこ遊びをしているような青年なのだ。
そう思うと突然、我が夫の背後に夏の暑い日の、澄んだ青い空とトウモロコシ畑に転がる牛の餌樽が見えた。

そう考えると働く気がないのは仕方がないと納得した。純粋な青年にお金の話なんか、したくないし、しても無駄だ。
強い女には、ぬいぐるみが必要。
だから、お金がないのは仕方がないではないか。夫は、日本人目線では働いていないけれど、ロシア人目線では働いている。
お金は、正当的に国からもらおう。
そうだよ、夫が仕事しないから金がないのではなく、ここは社会主義がぜんぜん抜けないロシアなのに、私が外国人というだけで社会補償をくれないロシアが悪い。

子供手当金や年金機構でのアレコレといった人間社会の闇には私が立ち向かおう。

市場で値引き合戦して、公衆バーニャ行って、料理して、姑にネイルして、とにかくお口が止まらない私たちを止められる男はいない。


息子の家のドアが壊れた事を知ると、何も言わずに助けに行き80キロのドアを一人で1階から7階まで運ぼうとする寡黙な、酒が入らないと滅多に口を開かない義父は、実は男前。

壊れたドアを自分で外して新しいのをとりつけるとか、(エレベーター壊れてる事に文句言わない男前義父)考えたこともなかった。というか。ドアが壊れるって、想像したこともなかった。

こういうことがあると私は、我が夫を男として見ることができるから、定期的に窓とか壁とか何か壊れればいいと思う。
しかし、どんだけ適当に建てられているのだソ連住宅。そもそもの建設理由が、人々が豊かに暮らすためではないから仕方がないことではあるけれど。

夫実家のアパートはだいぶ傾いている。
人間、傾いた家で長く暮らすと、体調崩すようで約一年の居候以来、私は慢性的な頭痛と胃炎に悩まされるようになった。
そんな家に住む義父母は大丈夫なのかと心配になるが、ソ連時代はそれが当たり前だったから、別に文句もない様子で。

でも、ソ連アパートのほうが新築ロシアアパートより部屋の中は温かいし、排水口トラブルが少ない。

私達夫婦は今、最近建てられたアパートに住んでいますが、大家は自分は住まないから、安く適当に建てさせたわけで、窓は薄いし水道管は水を出す度にグラグラ動く。そのわりに敷地利用費が高いので、愚かにも年末にソ連アパートへ引っ越しします。 

引っ越し代は自分でやるから無料です。
というか、ロシアに引っ越し業者がいたとして、利用するのは官僚以外で、いるのかな?

ああ、書いたら、頭すっきりした!