Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

中絶大国ロシア

マタニティ用品店で妊婦用抱き枕を買ったら、中絶に関するアンケートに無理矢理答えさせられた。

答えれば安くしてくれるのかと聞いてもそんなことはなく、健康省から頼まれたから店の義務だという。

なんだこの消費者いじめはー。
 

内容は、

・人生の始まりとは受精時から、1回目のエコーで心拍を確認したときから、胎動感じたときから、出産してから のどれだと思うか

・ロシア連邦の健康省が提供する中絶を立ち止ませるための講演は今後も必要か否か

・国で中絶を禁止すべきかどうか

等々10問。
この限りない無駄と荒唐無稽な拷問。しかも臨月前の妊婦に。

私は中絶やめさせたいならプロパガンダ的な詩のプラカード作成に金を使うのをやめ、

中絶するために保証人を義務付けたり、料金を高く設定しろと健康省に手紙書きたい、何通だって書いてあげる。

そのことを思うままにアンケート用紙に書いていたら店員に止めさせられた、質問だけに答えろと。

なんだこの店、枕はいいが店員は奴らの手先なのだろうか?こんな甘臭いアンケートじゃどうにもならんよ。

 

この出来事を日本人とロシア人の友人に愚痴ったら、

「妊婦に中絶の是否を取るアンケートになんの意味が?お互い精神衛生上悪いだけで誰得」

「シュール。その前に避妊教育、その前に常識」

「ぼく偶然、病院で中絶待ちの娘さんとその母親の隣に座ってたことがあったんだけど、その母親が娘に

”娘よ、大丈夫よ。私は7回中絶したけどほら健康でしょう。何も怖くないわ”

と言っているのを聞いて腰抜かしたよ、ああロシアはだめな国だと思った。」

 

↑ロシア人でもこういうまともな感想を持っている人がいるんだと安心した。

 

ぼけーっと生きていても、中絶経験者が周りに多いことがわかる。多い、多すぎる。

日本でぼけーっと生きていると、テレビドラマの世界でしか中絶なんて聞いたことなかった。

だってロシア、以前記事にも書いたけど、中絶が早い・安い・簡単!安いどころか、無料。医者にお礼として箱チョコ渡すだけ。

 

こうして胎教中の妊婦に中絶を考えさせるロシア。

日本の旅行会社はロシア中絶ツアーでも作れば日露友好も結べ、両国に貢献でき、それは一石二鳥、三鳥なんじゃないでしょうか。

日本で中絶するのは難しいし高いらしいけど、旅行の名目でロシアに来れば日本で周囲にばれることもないし、旅行でもきるしね。

 

それに比べてこの、漲る生命力に満ち溢れた巨漢のお友達二人、三人目の夫から三人目の子妊娠中。

中絶なんて言葉、彼女たちの頭には無い。このときから「次こそ女の子が欲しい」と騒いでいた。

男の子の出生率がぐんと高いからね。

11月に切迫流産と言われて(ロシアでは何でも切迫流産と言われる) 入院したときにすっかり仲良くなってしまった二人。

今でも電話している仲だ。このうちの水色のが25キロ太って今胎児がやばいらしく

友達だから、心配になるし無事であってと祈るが、なぜ体重管理=健康だと気がつかないのだろうか。

友達だから、電話越しに叱った。自分のためにも胎児のためにも食うな!と

愛らしい二人よ。産み時期がだいたい一緒の友人は大切です。