Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

クラシックバレエ教授法

ダンサー相手のレッスン指導

昨日は監督がレッスン時間になっても来なかったので、団員たちの希望で私が代わりにクラスレッスンを作ることになった。ダンサー相手にコンビネーションを組むのは初めて、しかも突然のことだったので即興。アカデミーで学ぶ子供と劇場で踊るダンサーでは、…

卒論

やっと卒論を書き上げた。国家試験のため9年目となるボリショイに来ています。テーマは "プロフェッショナルなバレエ教育機関での第7学年プログラムに基づいた全種の跳躍とbatterie教授法研究"日本語訳するとくどいな。Batterieとは空中で片足を片足で打ち付…

Batterie

ここのところ、Batterieのことを全く考えない日はないと言っていい。Batterieとは空中で片足をもう片方の足で打ちつけ、着地するまでの動作を表す。ロシアではзаноскиと呼ぶ。200年を超える歴史を持つこの跳躍をロシアのバレエアカデミーでは、2年生(10~11…

Pas brise

Pas brise という、"砕かれた"という動作を表すバレエの跳躍技がある。私も15才以上のためのアレグロ(2/2 2/4 3/4拍子)に、装飾のpasとして基本的に16から32ттまでの少し長めのコンビネーションに使っている。例)2/4拍子 最後8т2т 2 pirouette endehor をass…

バーレッスン(16歳~17歳女子)

"ボリショイ7年生(16~17歳)のプログラムでバーレッスンを構成する"というクラシックバレエ教授法課題(筆記)のために、作ったコンビネーションで宮中バレエの生徒を指導していたら生徒たち上達した。→バーレッスンを発表会で→撮影してボリショイに提出→ボリ…

体重移動

переходитьという言葉に潜む意味を考えていた。私にとっては片足から片足への体重移動(pas de bouree) = branle(pas pied)を踊るアンリ3世クラシックバレエ初期のプログラムに分類されるpas piedは私もbattement frappe,battu(2/4拍子)allegro(2/4,4/4,3/4拍…

Ekaterina Maksimova

1942年秋までの2年間、大祖国戦争のためにプリョスで稽古していたボリショイの15名の教師名簿なるものを探していたら、幼い頃のマイヤ・プリセツカヤを見つけたこちらはエカテリーナ・マクシーモヴァ私は、8年前にボリショイの舞台裏で彼女が杖をついている…

ピョートル大帝のメヌエット

16~17世紀のフランスで「王様の踊り」「Menuet de la Reine,Menuet de Dauphin」と名付けられ、その後はロシアでもピョートル大帝が設けたロシア初の宮廷宴会"アッサンブレ"によって、ロシアの貴族がスウェーデン将校等指導のもと踊りはじめたと言われてい…

論文準備

「動脚を90度で保った状態で鍛えられる筋肉と、14~15歳の子供に対する教授法」の研究データが揃いました。世の役には立ちませんが自己満足の為にやっているので、楽しいです。モスクワに着いたら発表してきます。ロシア語間違えていても、ジェスチャー頑張…

ブルノンヴィルやシルフィードに興味ないと面白くない記事ですが、ああ、落語はいいね。

今チェチェン紛争時代でもなんでもないので誰とパドドゥを踊ろうが、誰とパートナーを組もうが男性が女性の腰に手を当てても、結婚しないといけないという決まりは無いけどパドドゥってやっぱり、不思議。バレエを知らない人に見せたら「こんなのありえない…

宮廷舞踊の講義

チェリスト 長谷川陽子さんからの依頼で16世紀からのフランス・スペイン・イタリア・ドイツ・イギリス宮廷舞踊(パヴァーヌ、ブレー、クーラント等)の講義をしてきました。今まで漠然とイメージだけで捉えていた舞曲が、目の前で動く生きた知識として確認する…

富裕層や美からかけ離れたイタリア人。畑作業後に踊るロシア人。

タランテラは、地方の田舎者による踊り。イタリア舞踊、6/8拍子。汽車で三等席の乗客たち同士が、みんなで、わーっとその場で踊り出してしまうような。裕福な暮らしは出来ないけれど、生きていられることに、踊れることに喜びを感じているから毎日たのしい、…