Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

バレエと生理 

産後の生理痛がひどい。今までの3倍くらい痛いし量も多い。象🐘になった気分。(妊娠してから、象が二年も妊娠すると知って尊敬せずにはいられないし、いつも象のことを考えていたから私の中で身近な存在になった)

 

今の劇場では生理日を二週間前までに上司に報告すれば、公演出なくていい。朝のレッスンも三回まで出なくていい。

生理中であることを上司に伝え、“生理管理帳”に今月と来月の生理日を書いてサインする。

そうすれば、サインした日にち内の公演は踊らなくてもいい。

 

前の劇場では、生理中でも踊らないといけなかったが、上司に言えば200ルーブル追加でもらえた。朝のレッスンは三回まで出なくてよかった。

 

夫はそれを知って、

「なんということだ。だからバレエダンサーはおかしいんだ。ゲイが多いんだ。上司が労働人の生理把握!」

言われてみれば、たしかにおかしいかもね。

 

レッスン中に「二週間後生理の人?」と聞きに来る上司、「わたしー」と手を上げる女たち。

バレエによる常識の狂いだとも思うが、スポーツの世界でもこうなのかな。

 

ロシア人はこういった性に関しての話を軽視することはなく、受け止めていると思う。

 

ボリショイの演技の授業中、先生がセックスの話をしだした。「君は経験者だね?君はまだっぽいね。セックスによって人は変わる、演技にも踊りにも差が出る」とか、何かそういうことを言っていたが冷やかす男の子は一人もおらず、真面目に聞いていた。当時の私は留学二年目でロシア語がよくわかっていなかったし、15歳でまだ生理もないしセックスもわかっていなかったが、子供ながらに、この話を淡々とする先生に「すげえ」と思ったのだった。同じクラスだった日本人たちと、「男子が黙って聞いてるってすごいね」と話した記憶がある。

 

これ日本だったらどうなってる、しかも15~16歳の思春期、男子生徒は冷やかし笑いすぎて卒倒、正義感強い女子が怒り男子と喧嘩、PTAが問題提起、そして全国ニュースかしら。

 

まあ、何が書きたかったかというと、

生理中は正式に、踊らなくていいんだよということ。ダンサーである前に人だものね。

産前は、生理で仕事を休むことに胸が痛んだのだが、産んだら、女は産むんだから仕事くらい休ませろ男は働け。と強く強く思うようになった 爆

 

もうすぐ11カ月
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