Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

価値観

同じ味覚と笑いのツボの持ち主と結婚したいなー、するんだろうなーと思っていた時期があったので結婚相手は日本人、ぜったい日本人だと思っていたのに

豆腐も餡子も味噌もわさびも長芋も野菜も海草も嫌いなロシア人と結婚した私の雑記帳ブログへようこそ。現在ギリギリ5月8日、明日は独ソ戦戦勝記念日です。

ロシア人の夫、セリョージャと結婚して3ヶ月が経ちました。

3ヶ月、、「価値観が違う」と修羅場を迎えるカップルも出始める数字ですね。

私はいまだに「価値観」という意味がよくわかりませんが、夫とは

味覚も笑いのツボもムカツキスイッチも思考も趣向も好きなテレビもアニメもついでに国籍も宗教も違いますが、

最近はそれがかえって心地良いことに気がつきました。

何もかもが違うから、許せるのです。

大きな草原(今ぱっと思いついたのが新宿御苑)で花摘みしているセリョージャに、オオオーイィってクレムリンから大声で叫んでも

こちらには永遠に気がついてもらえなくて、まあでも仕方ないかって感覚(謎)

 

味覚の違いの話に戻ります。

一時はせっかく手に入った森永の豆腐を使って、だしからとって味噌汁を作っても

「えー肉がないし豆腐これおいしくない」と言われて半泣きしていたので、

これ共同生活始めたらどうなるんだろうと思っていたら、悪いことは何もなかった。

食い物をめぐる争いがないのは素晴らしいことです。

 

「おいしいね」「うん」「すごーいおいしーい」「こんどあの店にあれ食べに行こうよ」

みたいなザ・新婚生活っぽいキラキラな流れは一切ありませんが、

外食は2ヶ月に1度くらいします。ほぼ無言で分け合うこともなく、食い尽くしたら

満足して帰ります。

同じ味覚でなくても一緒に食事を共有する時間が重要なんでしょうか。

 

嫌いなものを作ることでストレス発散にもなっている気がします。

自分は食べないことで、大胆に料理できるからです。(ダメ主婦)

私は鶏肉の皮を茹でたスープ(ブイヨン)にサラミやオリーブ、ジャガイモ、ニンジンの入ったスープが嫌いで、でもセリョージャはそれが大好物。塩気が強ければなんでもおいしいというので、八つ当たりするかのように肉を切り、塩をドバドバ入れるこのスープ、「サリャンカ」を週に一度は作っています。

 

嫌悪から愛に変わった壮大なストーリーがあります。

この話の主役は米です。セリョージャと付き合い始める前、おにぎりを作ってあげたことがありました。

1キロ30ルーブルの一番安い米で作ったおにぎりなのに、そのおいしさに感激して

「お米がこんなにおいしいなんて知らなかった!今まで嫌いだったけど、これからは米食べる!君(私)のおかげでロシアの農家の人々に米を食べて恩返しが出来るよ、ぼくのおかげで米経済が回るね、ぼくもえらいけど君はもっと大したもんだ」と大袈裟に褒めてくれました。

 

 

価値観って何なのでしょうね。きっと私はいつまでたってもわからない笑