Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

大学の授業

モスクワ国立舞踊大学(ボリショイバレエアカデミー大学)2年生の私は
クラシックバレエ・キャラクターダンス・宮廷舞踊の教授法、
音楽理論、解剖学、古典遺産、芸術・音楽・舞踊・文学史、宗教・法律学、
哲学、心理学、専門的なロシア語と綺麗な喋り方、芸術教師としての概論
などを勉強しています。

アカデミーで、バレエダンサーになるために学んだ先生達から、
今度は教師になるための授業を受けている。
指導法を先生から直接聞き、ここまで研究していたのか、考えているのか!!
と驚くことが沢山。
先生が教えてくれること、全て理解して、頭に入れたい。
指導するのに当たって、子供とのコミュニケーションも重要だということで
心理学の授業が、かなり必要とされる。

クラシックバレエ全幕作品の中に出てくる宮廷舞踊は、
ロシアの舞踊学校でしか教育されていないそう。

確かに、フランスの舞踊学校で学んできたフランス人に
メヌエットやパヴァーヌ、ブレについて質問したら
「何それ?」と返されたことがあり、びっくりしたことがある。

まあそれを言ってしまえば、分野は違うけれど例えば日本人の私達が
「根付けって何?」とフランス人に聞かれても、
すぐ答えられないのと同じなのかもしれない。
そう思うと、仕方がないのか?;

K ♪ K バレエ
こちらは3階 座学教室のフロア。爆音を立てて現在も工事中。

ムガフ(ボリショイバレエアカデミーの略。大学も含まれる)は、やっぱり良いねー♪
おちつく。

一昨日、アカデミー6,7,8年生の時のデュエットの担任だった、
そして女の子達を体重で呼ぶアニシモフ先生に会い、
「カノーン!どうして君は今日ボクの授業に来なかったんだー!」と怒られたw

卒業してから考えてみれば、まだ2~3年しか経っていないのでこういうこともあるか(笑)


あぁ辞書を早く引ける人になりたい。
座学の授業中、早口で喋る先生の言っていることを急いで書き取り、
放課後に分からなかった単語を調べている。そしてその時はじめて、
自分が何を書いていたのかを知ることになることもある。
ロシア人の生徒までもが、「早くて追いつかない」と言っていたりw

K ♪ K バレエ
クラスメイトのマーシャ。気持ちよさそう。

K ♪ K バレエ
早く図書室へ本を返さなければならない人達が書かれたリスト。
元クラスメイトの名前がこの中にいくつあるんだ;

実技でも、レポート提出や振付を文章で表す"筆記"は重要課題のひとつ。
一日のほとんどの時間、ひたすら書いている。
実際に動いて作ったエチュードを見せ、振付を直してもらい、指導法を学んだり、
ピアニストさんに拍子・プレパレーションの長さ・曲の性質と長さを説明するのはあとで。
音を聴いて即興で作る場合も。
例えば、「32т+16тでイタリアの性質!一番目のグループが去る間の2番目のグループの動き!」
などと指定される。

難しいけれど、常に新しい発見と納得が得られる授業。
おもしろすぎる!
先生が居てくれているという安心感からなのか、わからないけれど
即興でも案外サラっと出来てしまう。
日本の自宅でA4用紙を前に、振付がなかなか出来なくて
1人でぐじゃぐじゃ悩んでいる自分がバカみたいだと思ったりw

K ♪ K バレエ
おばあちゃんの赤い靴、健在です。


レービチ先生が受け持つ4年生のクラスを、少しだけだけれども、
クラシックのバーの振付・指導をした。


あの綺麗でかわいいロシア人の子供達に振りを渡せたというこの感動、
そして私のロシア語での指導というこの申し訳なさ。ごめんなさい。
それでも真剣に私の説明を聞き、真剣にレッスンしてくれて
授業後には「スパシーバボリショイ、ダスビダーニャ」(どうもありがとう、さようなら)
と笑顔で挨拶してくれた子供達に感謝。

恵まれた環境に、ありがとう!