Sunahara Kanon's Diary

ロシアで子育て奮闘中、バレエダンサーの雑記帳

サンクトペテルブルグ旅行 Ⅵ サモイロフ家記念博物館、クンストカメラ、ミハイロフスキー劇場

11/23
サモイロフ家記念博物館へ。

アレクサンドリンスキー劇場で19世紀に活躍した
ワシーリー・ワシ-リエヴィチ・サモイロフが所有していたアパートメント。
私の好きな音楽家、アントン・ルービンシュテインなどもよく出入りしていたそう。

バリシニコフが着用していたジークフリードの衣装とヌレエフの衣装が並んで展示されていた!
亡命直前のバリシニコフのバジルを動画で見たことがある。
国を捨てるということがどのような感覚なのか、勿論私にはわからない、
けれど彼の動きや表情から悩んでいる様子が伝わってくる。
その感情の起伏、激しさがとても色っぽい...
今でもはっきりと覚えている。

この衣装で踊っているバリシニコフの動画を、どうにか探してみようと思う;


フォーキンが座っていたという椅子を目の前にして
ついアカデミーでのバレエ史の先生、
ニコライ・アレクサンドロヴィチの顔がぐるぐる頭の中に出てきて困った(笑)
マリインスキーの舞台を観た後だったので、
フォーキンの人柄についてちょっと考えてしまった。
うん、やっぱりユニークな人だったんだろうなとしか思えない;
どうしてそう思うのかは、大学の先生に言ってみようかな。


タリオーニが舞台人生で最後に履いたトウシューズがあった。
当時のバレエファンなフランス国民達はタリオーニへの尊敬を表すために
彼女のトウシューズを煮て食べた。マドンナ達は彼女の細いウエストに憧れ→
衣装を真似たりしていた。(直訳/省略)
と書かれた文献を読んだことがある。

そのトウシューズ、現在数多くあるトウシューズメーカーの中からだと、
"バレリーナ" に似たピンク色だった。

うーん、私は煮て食べたくは無いなぁ...その前に本当に食べてたのかな。
なんとなくだけれど、匂いからトウシューズの味が想像付いてイヤだガーン

そういえばトウシューズを黒色に染めたくて、
染料を買って試しに鍋で煮たことがある。
靴の裏が溶けて、とても履ける状態では無くなってしまった。(どうでもいい)

ウラノワの写真が沢山あった。
ウラノワは心も身体も綺麗なダンサーだったのだと思う。
バーレッスンのことを、"あの長い切れ目の無い、辛抱強い、そしてたいくつな動き"
"内部抵抗の石臼まわしでも、するかのように永遠のエクササイズをはじめた。
そのとき、そのおそろしいバレエをどんなに私は憎んだことだろう"(以下略)

などと自分で著した本で語っていたウラノワ。
なんて素直なんだー、この性格を持ってしてのあの飾らない
正直な、そして強い踊り方には納得してしまった。

このように自分の想いをまっすぐに、身体でも文章でも表せるダンサーに憧れる。


そしてレービチが大好きなダンサー、マカロワの写真。
やはり何度見ても綺麗!!実物は本当に美しかったのだと思う。



クンストカメラへ。
ピョートル1世が集めた色んなものを見てきた。

奇形児として生まれて、死んでしまった胎児の標本が沢山並んでいた。
ちょっと うぅぅぅぅ..となったけど、来て良かった。

世界各国の民俗について書かれた資料や、衣装、武器なども展示されていた。

ロシア人や色んな国の人がニコニコと見ていた。
この表情がすきだー、2011年のサムライ展での
日本ファンの人たちの笑顔を思い出したりもした。
クンストカメラから30分ほど歩くと、友達が通っているペテ大に到着。
窓から見えてるかな~と思って手を振ったけど、やっぱり見えてなかったみたい。ミハイロフスキー劇場へ白鳥を観に!

いやー、バレエっていいなあ
関わり方はどうであれ、やめられないな!!と思いました。

公演中はおなかがすくと思うので
バレエを観る前はしっかり食事してからどうぞ